かぶせ物や詰め物が取れた時、やってはいけないことと、やるべきこと
2025/10/20

こんにちは、成田市の歯医者、メイプル歯科はなのき台クリニックです。
食事や歯磨きの際に、突然かぶせ物や詰め物が取れてしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。
歯のかぶせ物や詰め物は、見た目やかみ合わせだけでなく、歯の内部を保護する役割も担っています。
そのため、すぐに歯科医院に行けない場合に誤った対処をしてしまうと、かえって歯の状態を悪化させてしまう恐れがあります。
今回は、かぶせ物や詰め物が取れたときに避けるべき行動、正しい対処法、取れる原因などについて解説します。
かぶせ物や詰め物が取れた時にやってはいけないこと
自分で戻そうとする

かぶせ物や詰め物が外れた際に、もとの位置に戻せば問題ないと思い、自分で装着するのは危険です。
力の加減や角度、位置が不適切な場合、歯や歯ぐき、補綴物を傷つけてしまう恐れがあります。
また、中途半端な装着は、かみ合わせのバランスの崩れ、それに伴う周囲の歯へやあごの負担につながることもあります。
自己判断での装着はむしろ状況を悪化させてしまう可能性があるため避けるようにしましょう。
市販の接着剤でつける

家庭用の接着剤は、医療用に作られているものではありません。
そのため、歯や補綴物に悪影響を与える可能性があります。
また、一度接着してしまうと、歯科医院での再接着や作り直しの処置が難しくなる場合もあります。
緊急時でも、市販の接着剤を使うことは避け、まずは歯科医院を受診しましょう。
補綴物を捨てる

外れたかぶせ物や詰め物は、保管して歯科医院に持参するようにしましょう。
破損や変形がない場合には、再利用が可能な場合もあります。
小さなケースや清潔な袋に入れ、水洗いせずそのままの状態で歯科医院に持参するようにしてください。
そのまま放置する
痛みがない、生活に支障がないからといって、かぶせ物や詰め物が取れた状態をそのままにしておくのはよくありません。
補綴物が外れた歯は、露出した箇所から細菌が侵入し、虫歯や神経の炎症を引き起こす可能性があります。
また、隣接する歯が動いてしまい、歯並びやかみ合わせに影響を及ぼすこともあります。
症状がなくても、できるだけ早く歯科医院で診察を受けるようにしましょう。
固いものをかむ

かぶせ物や詰め物が取れた状態の歯は、非常にデリケートです。
このような状態で、おせんべいやナッツなどの固い食べ物をかむと、天然歯が欠けたり、周囲の歯や歯ぐきにダメージを与えたりする恐れがあります。
また、補綴物が取れたことでかみ合わせのバランスが崩れ、無意識のうちにほかの歯に負担をかけてしまうこともあります。
食事をする際は、反対側の歯を使ったり、やわらかいもの食べたりして、患部への負担を避けるようにしましょう。
かぶせ物や詰め物が取れた時にやるべきこと
取れたものを清潔に保管する
外れてしまったかぶせ物や詰め物は、再利用が可能な場合があるため、できるだけ取れたときの状態のまま歯科医院に持参しましょう。
保管する際は、汚れを落とそうとして強くこすったり、消毒液につけたりする必要はありません。
清潔な小さな容器やビニール袋に入れて保管し、できるだけ早く歯科医院に持っていきましょう。
できるだけ早めに歯科医院を受診する

補綴物が外れた状態を放置すると、細菌感染や破折などのリスクが高まります。
その結果、再治療にかかる時間や費用が増えてしまう恐れもあります。詰め物やかぶせ物が外れた場合には、数日以内には歯科医院を受診するようにしましょう。
外れた部位でかまないようにする
補綴物が外れた状態で食事をすると、歯が欠けたり、痛みが出たりする可能性があります。
歯科医院に受診するまでの間は、反対側の歯でかむことを意識的に心がけましょう。熱すぎるものや冷たすぎるものも避けるようにしてください。
歯の周辺を丁寧に清掃する

かぶせ物や詰め物が外れたあとの歯は、食べかすや歯垢がたまりやすくなっています。
そのままにしておくと虫歯や歯周病が進行しやすくなるため、歯ブラシやデンタルフロス、タフトブラシなどを使って丁寧に清掃するようにしましょう。
歯や歯ぐきを傷つけてしまう可能性があるため、やさしくケアするようにしてください。
かぶせ物や詰め物が取れる原因
経年劣化による接着剤の劣化
口の中は温度や湿度の変化が大きく、飲食による酸や糖分、日々の咀嚼などの刺激にさらされ続けています。
そのため、長年使い続けていると、接着力が低下して詰め物やかぶせ物が外れやすくなります。
虫歯の再発
かぶせ物や詰め物をしている歯が再び虫歯になると、歯が溶けることで補綴物が合わなくなります。
その結果、天然歯と補綴物の間にすき間ができて、補綴物が外れてしまうことがあります。
自覚症状がないまま虫歯が進行し、かぶせ物や詰め物が取れたことで虫歯に気づくというケースも少なくありません。
かみ合わせや歯ぎしりによる力の負担
かぶせ物や詰め物は、過剰な力が加わり続けることで外れてしまうことがあります。
特に歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は、就寝中に無意識のうちに強い力をかけてしまい、補綴物に過度な負荷がかかります。
その結果、接着面にひびが入ったり、歯の一部が欠けたりして補綴物が外れるリスクがあります。
ひび割れや破折
歯が欠けたり、ひび割れを起こしたりすると、かぶせ物や詰め物の安定性が損なわれてしまいます。
特に神経を抜いた歯は、栄養の供給が行われなくなっていることからもろくなっており、通常よりも破折しやすくなっています。
そのため、硬いものをかんだときや、転倒などで強い力が加わった際に突然取れてしまうケースがあります。
まとめ

かぶせ物や詰め物が取れてしまった場合は、自力で戻そうとせず、できるだけ早く歯科医院を受診するようにしましょう。
また、歯科医院を受診するまでの間は、補綴物が外れた箇所で食べ物をかむのは避けるようにし、できるだけ口内を清潔に保つようにしてください。
かぶせ物や詰め物が取れてしまう原因は多岐にわたります。
接着剤の劣化や虫歯の進行、歯ぎしり・食いしばりなどによって生じることが多いため、治療後も定期的な歯科検診で状態を確認するようにしましょう。
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