こんにちは、成田市の歯医者、メイプル歯科はなのき台クリニックです。

デンタルフロスは、歯ブラシでは取り除くことのできない歯間の歯垢や食べかすを取り除くための道具であり、使用することで虫歯や歯周病を予防しやすくします。
使用している方の中には、歯と歯の間を通した後のフロスから嫌なにおいを感じ、悪臭の原因や解消方法について気になった方もいるのではないでしょうか。

そこで本日は、デンタルフロスがくさくなる原因とその具体的な対処法について解説します。

デンタルフロスがくさくなる原因

食べかすや歯垢

食事の際に歯と歯の間に詰まった食べかすや、歯垢が原因でフロスがくさくなることがあります。
これらの残留物は細菌の繁殖を促し、細菌の集合体である歯垢は、時間が経つとともに悪臭を放つようになります。
デンタルフロスを継続的に使用することで、これらの細菌が除去され、悪臭が発生するのを防ぐことが可能ですが、日常的に取り除かないと、においの原因になってしまいます。

歯周病

歯周病は歯肉の炎症を引き起こし、歯周ポケットを形成する病気です。
症状の一つに悪臭があり、これは歯周病によって生じた膿や、歯周病菌が発生するガスによって生じます。
歯周病が進行すると、ポケットが深くなり、さらに細菌が蓄積しやすくなるため、食べ物が腐ったようなにおいがフロスからする場合には歯科医院で治療を受けるとともに、デンタルフロスを継続して使用し歯周病の進行を抑えましょう。

虫歯

虫歯は、歯のエナメル質を破壊することで歯に穴をあけます。
そのため、その穴の中に食べ物の残りや歯垢が蓄積することで、細菌が増殖し悪臭を放つことがあります。
フロスを歯と歯の間に通した際にフロスがけば立つ場合には虫歯の発症を疑いましょう。
症状が進行すると、においがさらに強くなるだけでなく、歯の健康そのものが脅かされることになります。

詰め物やかぶせ物の不適合

詰め物やかぶせ物がフィットしていないと、歯とそれらの間にすき間ができ、そこに細菌や食べ物が溜まりやすくなることで、においが発生することがあります。
特に古い補綴物の場合には、長く使っていることでかみ合わせとのずれが出てきたり、素材の劣化が起こったりしている可能性があるため、定期的にチェックを受け、必要な場合は交換や修理をするようにしましょう。

デンタルフロスがくさいときの対処法・治療法

デンタルフロスからにおいがするという場合、その原因に応じた対策をとるようにしましょう。
まず、食べ物や歯垢が原因となっている場合、日々の歯磨きとフロスの使用を怠らないことが大事です。
毎食後に丁寧にケアをしていれば、徐々ににおいが気にならなくなっていきます。また、定期的に歯科医院でのクリーニングを受けることも、プラークコントロールに役立ちます。

歯周病によるにおいの場合、歯周病の治療を受ける必要があります。
スケーリングやルートプレーニングといった治療により、歯周ポケット内の歯垢や歯石を取り除くことで、においの発生はもちろん、歯周病の進行自体も食い止めることができます。
また、虫歯が原因である場合も早めに治療を受けましょう。

詰め物やかぶせ物が合っていない場合は、歯科医院での確認と、調整または交換が必要です。
歯にしっかりと適合する補綴物を使用することで、すき間に細菌や汚れがたまりにくくなり、悪臭発生を防ぐことができます。

デンタルフロスを使うメリット

デンタルフロスには、歯ブラシだけでは取り除くことが難しい歯間の歯垢や食べ物の残りを除去することができるというメリットがあります。
歯ブラシだけでは、口内の汚れの半分ほどしか清掃できないというデータもあるため、歯ブラシに加えてデンタルフロスを使うことで口内環境をより清潔に保ちましょう。

デンタルフロスと歯間ブラシの違い

デンタルフロスと歯間ブラシは、どちらも歯間の清掃を目的としていますが、その形状や使用方法に違いがあります。
フロスは細い糸状で、特に狭い歯間に適しています。
一方、歯間ブラシはブラシ状で、やや広い歯間を清掃するのに適しています。それぞれの道具の特性を理解し、自分の口腔状態に合ったものを選ぶようにしましょう。

自分に合ったデンタルフロスの選び方

デンタルフロスにはさまざまな種類があります。
ホルダータイプは持ち手が付いているため使いやすいですが、一度使うと交換が必要です。
ロールタイプは長さを調整できるため、経済的に使用できる点が魅力です。
また、フロスがワックスで固められているワックスタイプは滑りが良く、歯間をスムーズに通すことができますが、ノーワックスタイプは毛に汚れが絡まりやすく、汚れを落としやすいという特徴があります。
それぞれの特徴を考慮し、実際に試してみて、適したものを選ぶといいでしょう。

口臭を予防する方法

口臭はさまざまな要因で発生しますが、多くの場合、日々のデンタルケアと定期的な歯科医院でのクリーニングで、予防することができます。
自宅での日常的なデンタルケアについては、正しい歯磨き習慣を身につけることが何よりも大切です。歯ブラシを一つひとつの歯に優しくあててブラッシングすることで、においの原因となる歯垢を落としましょう。
食べ物の残りが残りやすい歯間は、デンタルフロスや歯間ブラシを用いて、しっかりと清掃しましょう。これに加えて、舌の表面に溜まる舌苔も悪臭の原因となるため、舌専用のブラシで優しく磨くといいでしょう。
また、唾液は自然の洗浄作用を持つため、唾液の分泌を促進することが大切です。食事の際には、繊維質の食べ物を多く摂ることで、かむ回数を増やし、唾液の分泌を促進することができます。

また、自宅でのケアに加え、定期的に歯科検診を受け、歯科医師や歯科衛生士によるクリーニングを受けましょう。
歯磨きやデンタルフロスだけでは取り除くことができない歯石や歯垢をしっかりと除去してもらうことが大切です。

まとめ

デンタルフロスがくさい原因は複数ありますが、自分の場合は何が原因となっているのかを理解し、それに応じた対策をとることで、口内の健康を保ちやすくなります。
食べかすや歯垢、歯周病、虫歯、詰め物やかぶせ物の不適合といった原因に応じたケア・治療をするようにしましょう。